クライアント様から頂いた質問に対して、私の主観、経験談で回答させていただく内容となっておりますので、他団体や医学的根拠とは異なる視点が含まれることをご了承ください。
Q.ピラティスって何ですか?
ピラティスについてのお話の前に
「カテゴリー」と「ジャンル」について考えたいと思います。
「カテゴリー」= 誰が見ても同じ分け方になる分け方
「ジャンル」= 分ける人の「主観」による分け方
と定義した上で、「カテゴリー」を「ダンス」としてみると、
「ダンス」というカテゴリーの中には、ジャズダンス、ヒップホップ、クラシックバレエ、フラダンスというように様々なジャンルに細分化されてきます。でもすべてダンスです。
「ヒップホップダンスってかっこいい!」と思って家の近所にある「ダンススタジオ」に体験に行ったとします。
でもそこで教えているのは社交ダンスだったら?「カテゴリー」は合っていますが「ジャンル」が違います。
でもダンスはダンス、です。でも自分がやりたいのはヒップホップダンスです。
カテゴリーであるか、ジャンルであるかでとらえ方には大きな差が生まれます。
それでは質問の
「ピラティスって何ですか?」
これは、
「ダンスって何ですか?」と質問をしている感覚と同じになります。
この質問ではピラティスは「カテゴリー」であって更に細かな「ジャンル」ではないことを意味します。
現代では「ピラティス」の中にも
・クラシック(古典的な)
・理学療法
・ダンサー
・アスリート
・ダイエット
・ヨガと融合
などそれを取り入れる人の背景によって特色が生まれ、同じカテゴリーであっても音楽やダンスのように違うジャンルとして存在しています。
ピラティスをダンスや音楽といった「カテゴリー」としてとらえないと、様々なジャンルの違いにばかり目がいって、あそこはこういうピラティスで、ここではこんなことをやって、ここではこれを教えてくれなかったという話になっていまいます。
どれもピラティスはピラティスです。
「音楽」とは何ですか?
楽器演奏した音のつながり?音を楽しむこと?
「ダンス」とは何ですか?
音に合わせて踊ること?身体を音に合わせて動かすこと?
改めて考えてみると他の事にも当てはまったり、「カテゴリー」を一言で説明することの難しです。
「ピラティス」もそういうわけで一言で表すことが難しいものです。
でもまぎれもなく言えることは
「ピラティス」は人の名前です。
本来の名は「Contrology」(コントロロジー)。ジョセフ・H・ピラティスによって作られた「身体と心をコントロールすること」と「学問」という言葉を掛け合わせた造語です。
ピラティスさんは現代にエクササイズの”ジャンル”ではなく”カテゴリー”を作ってしまったところがすごいところです。
ということは
「ピラティス」=ジョセフ・H・ピラティスによって作られた身体訓練法
となります。
でも、これは調べたらわかる話で。
Wikipediaには
・真の健康と幸福を手に入れるために提唱された身体調整法
・全身の細かな筋肉と精神を自分自身でコントロールするための学問
と紹介されていますが、これも何か私としてはしっくりきません。
なぜなら他のカテゴリーでも同じことが言えてしまうからです。
例えば「ヨガ」や「太極拳」「筋トレ」でも当てはまるかもしれません。
それではピラティスっていったいなんなんでしょうか?
それはこのHP中にも書いていますが、
【地球上で「立つ」「歩く」ということを最善の状態】
という考えを基にした身体づくりの方法。
地球の重力下で人が真の健康と幸福を手に入れるためには
自分の足で「立って歩ける身体」をつくることが第一条件であるというところからデザインされた身体訓練法である。
ピラティスを受けられた方は感じたことがあると思います。
足が床を踏んでいる感覚、股関節の上に骨盤、上半身が「乗っている」感覚
重力を感じ楽に立てる、歩く一歩がスムーズに出る感覚。地球の上に立っているんだという感覚。
これはピラティス特有であり、他と明確な違いを説明するコンセプトになると思っています。
それはピラティスさんが発明した専用のマシンを見ると更に決定的なこととなるのではないでしょうか。
「ピラティスとヨガの違いはなんですか?」「ピラティスにあって、他にないもの、他にあってピラティスにないものはなんですか?」ということへの回答にもつながってくるかと思います。
もちろん、脳の変容なども見過ごせない点ですので一つの見方として。
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